皆さんこんにちは!2021 SPRING CAMP ビデオグラファー&ワークスリフト講座「スケッチ・フォー・ビデオ」のオフィシャルブロガーを担当しています小西 快です。

ちょうど先日、激アツなワークスプレビューが終わり卒業を実感してきています。涙

ということで、今回は前回に引き続き、ビデオグラファーのワークスリフト講座、色と音の演出方法を学ぶ「スケッチ・フォー・ビデオ」の第2回目の内容をお届けします! 最終回ですよ、皆さん!!!

今回は「色」の演出方法について丸一日かけて学ぶという、、かなり内容の濃い回になっております。

色ってそんなに深いの?って思ったあなた、めちゃめちゃ深いんです。。。深海並みに深いんです。。笑 個人的に前回の「音」の回でもかなり新規情報満載だったので、正直全て消化しきれていません笑(いや、消化しろ)



序盤にタスク先生が強調して言った色補正の”大前提”

「色に完全なる正解はない。その分、自分の制作ポリシーがかなり問われるのが色という分野。」

深いですね。




お目覚めのジョグタイムは「好きな色」について。「群青」とかが挙がっていました。正直頭にすぐ浮かんでこないんですが、やっぱり色を人に伝えるって難しいですね。でもこの業界では超大事!



まずは座学で色について初歩的なところから学んでいきます。RGB(色の三原色)などベーシックなところから。

映像を初めて学ぶ方にも、基礎的なことから積み上げて教えてくれるBYNDのカリキュラムはとてもついて行きやすく、理屈を理解しながら操作もできるようになるので安心ですね。:)



ここでクエスチョン!この写真をみてどっちが色補正しやすいと思いますか?







答えは、
「B」です。

色情報の範囲(=ダイナミックレンジ)が広いからです。Aだと黒潰れしている部分があり、後でどうやって調節しても色を変えられないからです。

なので、ダイナミックレンジ(カメラ本体に依存するセンサースペックの指標、暗いー明るいなどの記録できる範囲)が広い映像をとっておくことが大事なんだそうです!

ダイナミックレンジが広いデータ形式としては、RAWとLOGがあり、前者は、カメラセンサーが読み取った全ての情報を保有する生のデータ、だがデータは重い。後者は、色補正をする前提で作られた「眠い」データ、その分データはそこまで重くない。

というような感じの座学もたっぷり盛り込まれているので、操作だけでなく、ゼロから色について知識をつけながら学んでいけます。



2コマ目は早速Premiere Proを立ち上げて実際の素材を使ってカラー補正を実践していきます。映像の主人公(↑)が一番綺麗に浮き立つようにカラーを色々とアジャストしていくという作業がメインになります。

カラー補正のワークフローとしては、
1)元データ分析
2)カラーコレクション
3)カラーグレーディング
です。

カラーコレクションには正解があって、カラーグレーディングはコンセプトによって異なる。というような違いがあります。

メインの講座でもカラー補正については、触れた程度に学んだのですが、今回はこれをもっと深く掘り下げて学んでいきました。



データ分析では、このようなツールを使って、波形モニターでの白飛び黒つぶれの確認、RGBパレードでのホワイトバランスの確認、ベクトルスコープでの彩度の確認をします。



続いては、カラーコレクション。

主人公をモノクロにして、魅力的に、浮き立つように表現するということを念頭にカラーをコレクト(修正)していきます。この場合のコレクトは、修正するの意味の”correct”です。集める”collect”の方ではありませんのでご注意を!



文章にすると余計わかりにくいですが、ちなみに、こんな感じに大きく4つ部分分けした項目をプレミアで操作して一番魅力的なカラーに近づけていきます。

具体的にいうと、主人公の女性が一番浮き立って魅力的になることを一番の優先として、暗い部分(シャドウ)を引き締め白いダウンが映えるようにしたり、明るい部分(ハイライト)を少し持ちあげ肌を綺麗に見せる、白と黒レベルのメリハリをつける、などですね。

クリップによってやることはもちろん変わってくるので臨機応変に調節していきます。

この素材に関しては、最終的に先生の方から正解の数値を教えてくれたので、どうゆうカラーに近づければ良かったのか、という「答え合わせ」も全体で行いました。

〜〜LUNCH BREAK〜〜





本日のグルメロケ弁は、ぎん香さんの「さば・壺焼きどり弁当」

最後なので味わっていただきました。笑

〜〜AFTER LUNCH BREAK〜〜

お昼明けは、カラーグレーディングに入っていきます。センスとテーマ設定が問われる部分。





メイン講座では触れられなかった、カーブやカラーホイールとカラーマッチなど、細かい調節が可能なLumetriカラーのさまざまなツールが紹介されました。

映像の中の1つの物体の色だけ変える、とかもできちゃうんですよ!(当日すごすぎて感動しました。。笑)





海外でひと昔前に流行っていた(日本では時間差で今何かと使われ始めている)ティール&オレンジという青とオレンジの色の出し方なども学びました。

補色効果を使ったテクニックです。ハリウッド映画で少し前によく目にした気がしますね。NETFLIXシリーズ作品などでもいまだに目にすることもあります。色をちょっと工夫するだけで、グッと作品のクオリティーが上がっていくように感じました。




ここまで学んだことを活かして、カラーグレーディングの実践タイム!!

全集中。このクラスは何かと集中力が高めです。笑




カラーグレーディングに正解はないので、クラスメイトのカラーを見に行ってインスピレーションを受けにいくという時間もありました。

「この人のカラーおもしろい!」「こういうやり方もあったのか〜」など発見がたくさん。人よって東南アジアテイスト、ロサンゼルステイスト、ニューヨークテイストなど千差万別。面白いものです。

実践ワークが終わり、気づくと、あっという間に1日が終了していました。




この日は雹がふるほどの異常気象だったので、素材を求めみんなカメラを手に窓際に集合。笑 




ファイナルワークでもこの素材を使っている方がいました!天からの映像素材の贈り物だったのかも?笑


〜〜最後に〜〜


「スケッチ・フォー・ビデオ」第2回は、第1回の「音」の回と同様にと、て、も、濃い内容でした。メインコースでは触れられる程度の紹介しかなかったカラー補正をここぞとばかりに掘り下げた、高レベルな「色の演出 徹底講座」でした。「情報の消化が追いつかんわ!」と叫びたくなるほどです 笑 音と色、どちらも映像作品において要となる部分です。それらを高いレベルで、細部まで学んだことで、ファイナルワークはもちろん、卒業後の映像制作にも自信を持って取り組めそうな気がします。

先日ワークスプレビューを終えたので、そちらも振り返ると、やはりこのワークス・リフト講座を受けたことで、メインコースだけでは絶対に手が届かなかった、音の細かい演出や、求めている世界観を出すためのカラー補正による色の演出などにまで手が届き、全体の作品のクオリティーを大きく上げられたのではないかなと思っています。

ということで、最後にはなりますが、2021 SPRING CAMP ビデオグラファー&ワークスリフト講座「スケッチ・フォー・ビデオ」全6回に渡りブログを担当することができて非常に嬉しく思っています。全6回のブログを通して、独自の目線で、少しでも多くの方にBYNDでの授業の様子や魅力を伝えられていたら幸いです。


以上、小西 快が担当しました!

またどこかでお会いしましょう。
See you soon!

(Writer:受講生・小西快さん)