長野県のテレビ局を中心に、番組制作を生業にしているディレクターです。動画の編集は仕事で日常的にやっているのですが、ちょっとかっこよくテロップを動かしたい、少しだけおしゃれに番組タイトルを出したい、といったことが自分にはできませんでした。地方で番組作りをしていると、細かなことまで自分でやらなければならないことが多いこともあり、「できない」という悔しさがずっと頭にありました。

何度か、After Effectsを独学で勉強しようと、本を買ったり、WEB動画を見たりしてトライはしたのですが、如何せんまったく理解できません。PCには強い自信があったし、編集ソフトはエディウス、FinalCut、Premiere Proなどを自在に使い分けていたので、基礎的なことはわかっていると思い込んでいたのですが、どうしてもAfterEffectsに関してはさっぱり使えませんでした。

これは根本的なことから学ばないとだめだ、と思っていたところ、WEB検索でBYNDを発見し受講してみることにしました。僕は、長野市在住なので、東京のスクールに通うとなると、受講料以外に交通費や時間もかかります。BYNDは「1ヶ月後、動画クリエイターを名乗る」というキャッチコピーのとおり、超短期集中のスクールです。それならばと、思い切って受講を決断しました。

実際に通ってみると、その洗練されたカリキュラムが自分にはすごく合っていました。AfterEffects特有の難しさ、ややこしさ、つまづきやすさを痛感している方々が作ったんだろうなと思えるほど、授業の構成が良かったです。AfterEffectsは良い意味でも悪い意味でも、色んなことができるアプリケーションなので、独学では何から学べば良いのかわかりませんでした。BYNDでは、最初に何を身につけておくべきか、コレだけは覚えておかないとダメということを最初に叩き込まれたように思います。授業のスピードは「やや速い」印象でしたが、学びたい、身につけたいと思う前のめりなエネルギーにちゃんと応えてくれるスクールでした。

また、すべての授業が終わったら「ファイナルワーク」という名の卒業制作があります。自分が作ったものを発表し、みんなに見てもらう場があるのは、嫌でも刺激になります。その発表のためにオリジナルのモーショングラフィックを作り、修正し、試行錯誤を重ねたのは、とても良い経験になりました。良き思い出というエモーショナルな意味ではなく、きちんとAfterEffectsが「使えるスキル」として身についたと思います。

もしかすると、いまの子供たちが大人になる頃には、もっと動画制作が当たり前になり、小中学生や高校生がどんどん動画作りをする世の中になっているかもしれません。そんな未来が来ても、どうにか子供たちに負けないよう、BYNDで学んだことをきっかけに、更なるスキルアップをしていきたいと思います。

BYNDER:HIROAKI W.
COURSE:モーショングラフィッカー、チューン・オブ・モーション(2022 SPRING CAMP)
WORKS:モーショングラフィッカー