HLYWD TIPS[ハリウッド・ティップス]|クリエイターの仕事・発想コラム


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牛丼屋で接客の達人のおばちゃんに会った

June 09, 2011

■■ コラムVOL.85
■■ 牛丼屋で接客の達人のおばちゃんに会った
 
出来る範囲を考え線引きするイメージ
 
クリエイティブの現場では、本当によいモノ作り、満足してもらえる仕事が
したいと純粋な気持ちで業務に携わるクリエイターが多くいらっしゃいます。
その一方、案件規模に見合った予算/時間/リソースを十分に確保できない
ことで「やりくり」が必要な案件も多く「100%ニーズに応える」という
よりは、優先順位付けをしながら「できる/できないの適切なライン」を
論理的に引く力が求められていることも確かです。
 
“スケジュールのずれ込み、納品後の値引き交渉、振り出しに戻った案件…”
 
HLYWD周辺クリエイターから聞く、少々リスキーな現実を回避するには、
相手との<関係性の築き方>による部分もあるのではないでしょうか。
 
そこで今回は「お客様とのつきあい方」という切り口から、はてなダイアリー
G.A.W.(@MK2)”牛丼屋で接客の達人のおばちゃんに会った”をご紹介
したいと思います。牛丼屋で働くパートのおばちゃんから「仕事力」について
教わることができる内容です。エントリー未読の方はぜひご覧ください。
 
<以下、引用>
 
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客の要望に応えようとがんばってるうちは、おそらく半人前だ
 
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
 
ちょいとトラブルが発生して、車で1時間かけて解決しに行った。でまあ、
まさかそんな遠方から直接謝罪に来るとは、客のほうも思ってなかったのか
トラブルそのものは簡単に解決した。往復2時間以上謝罪のために移動して
きたわけだけど、帰りに腹が減ったんですき家に寄ることにした。
 
時間は14時くらい。駐車場からしてバカみたいに混んでる。
 
店内に入った。混雑の正体は持ち帰りの人たち。もっとも座席もそこそこ
埋まってたんで、まあ全体的に客は多いんだろうなーって感じ。店員は3人。
この混雑で3人で平気なのかよ。俺はカウンター席に座った。メニューを
見た。んで、隣の席には別のおっさんが俺とほぼ同時に座った。
そのおっさんはメニューに触れる気配もなかった。すると、おっさんが
座ったと同時に、おばちゃんがすーっと現われた。
 
「並」
 
 おっさんが言った。
 
「はい。牛丼並で。味噌汁とか豚汁はいい?」
 
「あ、豚汁」
 
おっさんが答えた。
 
おばちゃん要領いいなーと思って、メニュー片手に横目で見てた。
おばちゃんは厨房のところまで戻って「並ねー」と声をかけた。
そのころ、俺は註文すべきものを決めた。で、メニューを置きかけた瞬間、
おばちゃんがすーっと現われた。
 
「決まりました?」
 
「あ、牛あいがけカレー大盛りで。福神漬抜き」
 
「はいよ」
 
よく気がついたもんだ。おばちゃんの行動を見ていると、俺の註文を受けた
帰りがけに別のテーブルで註文を受けていた。さらにレジの若い兄ちゃんが
大量の持ち帰り註文でまごついているときに、脇からメニューを整頓して
教えている。いったいいつ聞いたんだおばちゃん。
 
俺はおばちゃんの行動に注視することにした。かなり能率がいい。
 
混雑時の対応の基本として「なにも持たずに歩かない」というのがある。
どうもおばちゃんは、その原則に忠実であるようだ。さらにいえば、
あわてた素振りがまったくない。早足ですらない。紅生姜の減っている
テーブルが少ない。この混みっぷりのなかで、どのテーブルの人間が
大量に紅生姜を使ったか把握して、補充してすぐに戻している。
 
おばちゃんは、おそらくただのパートだ。
 
なぜって、まず接客用語がすごい適当。返事はみんな「はいよ」とかだし、
客が入ってきたときの挨拶は「いらっしゃーい」だし、マニュアル接客の
トレーニングを施された人間の「やらされてる」雰囲気がまったくしない。
おそらくは、混雑にあわせて自力で対応策を生み出したのだと思われる。
 
だが、観察しているときっちりと実践していることがいくつかあった。
まず、客の入店時の挨拶。おばちゃんがどこにいても確実に聞こえてきた。
もうひとつ。註文の復唱確認。「並ねー」とか「牛カレー大盛りー」などと、
名称そのものはえらい短縮されてるが、註文は確実に繰り返して確認している。
 
とにかく、呆れた能率のよさと視野の広さだった。
達人ってのはどこに隠れているかわからない。俺はこういう人のことを
「素人の接客達人」みたいな感じで把握してる。いるんだ、こういう人。
 
業態にもよるが、客の生活との距離が近ければ近いほど、ただの人間関係に
近づく。結局は個人の対人コミュニケーション能力の問題だって話になる。
ただ、人付き合いのいい、愛想のいいだけのおばちゃんが達人になるかと
いうとそれは違う。接客についてよくいわれるが、客の要望に応えようと
がんばってるうちは、おそらく半人前だ。なぜなら、根本的に客の要望には
際限がない。なので、達人は「客の要望を、自分が規定してやる」。
そのラインをうまく見積もって、それより少し上のものを提供し続ける。
 
(引用元)G.A.W.|@MK2
牛丼屋で接客の達人のおばちゃんに会った
https://www.kaynotes.com/archives/3372738.html

 
—–
 
さていかがでしょうか?
 
「100%相手のニーズに応える」「コミュニケーションを最重視する」
こうした仕事を進めてみても、必ずしも幸せな成果が手にできるとは限りません。
このおばちゃんから学べることは、コミュニケーションが一見粗雑でも、
(もちろんコミュニケーションは大切ですが、、)相手の要望を自ら定義し、
経験とノウハウによって”感動”を生むサービスを提供しているということ。
 
転職クリエイターの皆さんが、活動時よく口にする「相手のニーズに応える力」
という言葉。この記事を読むことで、さらにその内容を深堀りし、よりご自分
らしいアピールに繋げて頂ければ、と思っています。
 




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