HLYWD TIPS[ハリウッド・ティップス]|クリエイターの仕事・発想コラム


recent post

archives


「全体像がわかる」って、とてつもなく難しい

July 07, 2011

■■ コラムVOL.89
■■ 「全体像がわかる」って、とてつもなく難しい
 
頭をかかえるイメージ
 

クリエイターを採用しようとする企業には、実にさまざまな
面接タイプがあるものです。選考ステージ、企業の採用方針、
担当者の性格etc…いろんな要素が絡み合うことで一度として
同じ面接はなく、またそのどれもが唯一の正解でもありません。
 
ビジネスライクにスキルを確認するようなタイプの面接もあれば、
短時間で全人格的な心を知りたいとするタイプの面接も存在する。
そんな現実を前にして、面接に向うクリエイターの皆さんには、
場に応じた適切な対応力と、限られた時間内での「魅力的な自己」
表現が求められているわけです。
 
これって、そう簡単にできることではありませんよね。
 
また、私たちエージェントがクリエイターの皆さんとの対話で
感じたその方の独自の「すばらしい魅力」についても、すべての
面接企業から共感を得られるワケではない、というのが現実です。
  
そこで今回は、東京大学准教授であり「大人の学びを科学する」
をテーマとした経営学習論・組織行動論を専門とする中原淳氏の
ブログ、NAKAHARA-LAB.NETから「全体像を理解すること」って
難しい:巨像と盲人のお話のエントリーをご紹介したいと思います。
 
<以下、引用>
 
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
 
相手と何かをわかり合うためには、絶望的な努力が必要だ。
 
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
 
「ものごとの全体像を理解すること」とは、実に、難しいことだと、
つくづく感じます。「何かのラヴェル(コンセプトでもいいですよ)」
を貼って、それを理解しようとすると、一見、それですべてが説明
つきそうになるのですが、でも、やっぱり、すべては説明できない。
強力なスポットライト使って、あるものに光をあてて「見た」つもり
になっても、すべてを把握できているわけではない。
光のあたらない場所が残っている。
 
「何かのラヴェルを貼ること」は、「ラヴェルから抜け落ちる部分」
をつくること。「スポットライトで明るい部分をつくること」は、
「漆黒の闇をつくること」になってしまいがちです。
 

ちょっと、これに関連するかもしれませんが、有名な「喩え話」
に「象を見たことのない盲人のメタファ」というのがありますね。
 
今、「一匹のとてつもない大きさの象」がいる。
そこに数人の「象を見たことのない盲人」がおり、「象とは何か?」
をいいあてようとしている。彼らは目が見えないので、手で象をさすり、
さぐりあてようとしている。でも彼らは、仲が悪く、お互いに対話を
することはない。
 
鼻をさすっている盲人は、
「象とは長いしわしわの円柱である」という。
おなかをさすっている盲人は、
「象とは、ぶにょぶにょしているもの」という。
しっぽをさすっている盲人は、
「象とはブランブランしていて、先に毛がついているものである」という。
 
もう「寓意」は、おわかりですね。すべての盲人は自分の「見たもの」
から「真実」を語っているのです。しかし「象を語り得ていない」。
 
盲人たちが、「象とは何かをわかりえる」ためには、
1)自分たちが見たものをいったん相対化し
2)他者との協働によって全体像をつかむことを合意し
3)それぞれの情報を持ち寄り
4)お互いの意見の受容可能性を高めたうえで
5)象が何たるかを対話しなくてはなりません
という「絶望的な努力」をしなくてはならないのですね。こりゃ、大変だ。
 
でも、盲人たちのあいだに「権力関係が存在しない」場合はまだまだ
「マシ」かもしれません。しかし、特定の努力がない場所で「権力から
無縁になれる人間関係」とは、なかなか存在しないものです。つまり、
人間関係に「権力関係」は、もれなく付随する。だとするならば、
先ほどの「絶望的な努力」は「さらに絶望的な努力」になることは、
容易に予想がつきます。偉そうな態度をとる人とか、萎縮しちゃう人とか。
人の話を聞かない人とか、簡単に納得しちゃう人、ふつうにでてきますから。
 

何を言いたいってわけではありません(笑)。違うんだよ。むしろ、
「全体像がわかる」ってことは、とてつもなく難しいことなんだよなぁ
という「ため息」でございます(笑)。まー、それでも、「あきらめ」の
悪い僕は、「やっぱり、象の全体象って、知りたくない?知りたいよね」
と思ってしまうのですけれども。
 
 
(引用元)NAKAHARA-LAB.NET 東京大学 中原淳研究室
– 大人の学びを科学する:巨像と盲人のお話
https://www.nakahara-lab.net/blog/2011/06/post_1787.html

 

 
さて、いかがでしょうか?
 
「相手の要求とこちらから提供するものが一致している」状態であると
選考通過率は上がります。またそれに加えて、普段の人間関係と同様、
第一印象や相性といった、”生もの”的要素が含まれるのが面接です。
 
もし、面接通過率が悪いとか、相手を前に上手な自己表現ができない
と感じる人がいるならば、ぜひこのエントリーから学んで頂きたい。
 
「全体像を相手に理解してもらうことは、そもそもとても難しいのだ」
と理解すること。だからこそ余計に入った肩の力は抜いてしまうこと。
その上で「自分の得意とするもの/相手に提供できるもの」を整理し、
諦めることなく表現し続けること。
 
有り体ではありますが、転職活動において「諦めない心」をもつことは、
互いに良い関係性を築ける企業と出会うための、とても重要なポイント
だと思っています。
 




pagetop


infomation

HLYWD AGENT

BYND

hlywd blog

tips

コワーカーズエリア

tokyodive

ネタリウム


Copyright(c)HLYWD AGENT JAPAN INC. All Rights Reserved.