HLYWD TIPS[ハリウッド・ティップス]|クリエイターの仕事・発想コラム


recent post

archives


道具になる人

June 26, 2014

■■ コラムVOL.236
■■ 道具になる人


|  道具になる人 |


「いくらがんばっても、正当な評価を受けられない」とか
「要望を集約したのに、サービスがどうも洗練されない」とか。

相手に寄り添い、善かれと思ってとった行動も、
思い描いた未来に直結しないことって、ありますよね。

たとえば「何でもやりすぎてしまう」傾向がある人の ”善意”。
これも悲しいかな「便利な道具」のように扱われてしまうこと
があったりします。

そこで今回は、HLYWD TIPSで幾度かご紹介しているブログ、
病院の研修医向けに受け継がれてきた情報をまとめた「レジデ
ント初期研修用資料」(@medtoolz)から『制約を身につける』
をご紹介したいと思います。



<以下、引用・転載>

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

 やりすぎた結果、道具になった。

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/


「ここまでは得意ですが、ここから先はできません」

という制約を持つ人が得意分野に熟達すると、
その人は専門家と呼ばれるようになる。

「得意不得意こそありますが、
 私は基本的になんでもやります」

という人が全方向に頑張ると、その人は
「熟達した使い走り」になってしまう。


■ 制約は知恵を引き出す

たとえば300文字程度の考えを文章化しようと思ったときに、
Twitterはいい道具になる。簡単なサービスだからすぐに
書けるし、つながった誰かの反応をもらうこともできる。
何よりもTwiter には「140文字しか書けない」という制約
があって、アイデアを文章化するときには、こうした制約が
役に立つ。文字数の物理的な制約は、結果として漠然とした
アイデアを読みやすい文章に変換する役に立つ。

明示的な制約は不便だけれど、制約に対峙した人は、自由な
状況よりも知恵を引き出されることになる。俳句やお弁当箱
の制約は世界的なものになったし、軽自動車の規格みたいな
ものもまた、それが世界に通用するのかどうかはさておき、
規格をどうにか活用するために、日本の自動車メーカーは
様々な工夫を生み出した。


■ 経験は蓄積される

Twitter は今のところ成功していて、画像を貼ることもでき、
いくらでも長文が書ける、リンクもメッセージも簡単に使える
ような、もっと便利な機能を目指したTwitterの競合は、今は
ほとんど姿を消した。

どんな形であれ、制約が存在する何かを利用するときには、
ユーザーは頭をつかうことになる。制約のあるサービスを
前に、それをどう利用したら自分にとってより便利になるのか。
その制約の範囲でよりよい成果を上げるためには何を工夫
すればいいのか。考えた結果や生み出された工夫は、
ユーザーに経験として蓄積される。

無限に便利なサービスは、ユーザーの問題を簡単に解決してくれる。
ところがそれは便利に過ぎて、ユーザーの中には経験が残らない。
制約のある何かを使った人は、それを使いこなすほどに経験を
蓄積していく。使い慣れた道具と慣れない道具とが目の前に並んで、
たいていの人はたぶん、不便だけれど慣れた道具に手を伸ばす。

制約が明示されることで、ユーザーは考えることを強制される。
そうした習慣の押し付けが、結果としてユーザーに変化をもたらす。
その変化が好ましかった場合、もっと便利なサービスをぶつけても、
ユーザーは動かないのだろうと思う。


■ 便利は舌打ちされる

研修医の頃からしばらく、24時間どんな救急でも受ける施設で
ずっと働いていて、近隣で開業している先生がたから電話を
受ける機会も多かった。市内にはいくつかの大病院があって、
「断る」病院の先生がたは気を使われていて、搬送依頼はいつも
うちだった。

自分の施設にかかってくる搬送依頼は横柄だった。「今ちょっと
ベッドが厳しいです」と返事をすれば舌打ちされた。「院長に
直接電話してもいいんだよ?」なんて電話越しに怒鳴られたことも
あった。どうしてうちだけこうなのか、ずっと分からなかった。

休日体制に突入する土曜日の午後、近隣老健施設からの入院依頼
が一時期ものすごく多かった。医師会のゴルフ大会前日になると、
2週間前からの食欲不振とか、「救急」には遠い依頼が殺到して、
満床で断らざるを得なくなると怒鳴られて、電話の応対が大変
だった。

病院の方針でそれでも頑張って、結局病棟の看護師さんが疲れて
辞めて、病院長が「断る」ことを決断してからほんの数週間、
紹介電話の空気は笑っちゃうぐらいに丁寧になった。
もう笑うしかなかった。

24時間、どんな患者さんでも受け付けます、断りませんという
病院は、頑張るほどに、周囲の施設はそれを単なる道具であると
認識していく。便利な道具は頭を使わず利用できるから、利用の
履歴が経験として蓄積されない。そうした施設が99人の急患を
引き受けてみせたところで、100人目に断られた誰かは
「使えねぇな」と舌打ちすることになる。


■ 制約の明示は大事

制約を明示した施設に誰かを紹介するときには、相手施設にできる
ことを考えて、頭を使って患者さんを紹介することになる。紹介を
繰り返すほどに、履歴は経験として生かされて、結果として仲良く
穏やかな関係が構築される。そういうのは大事なんだと思う。

「ここまではできる。ベストを尽くす。
 そのかわりここから先はできない」

という制約を自ら明示することで、お互いの関係が経験として
積み上がる。制約の範囲でできることを繰り返せば、その人は
専門家として認識される。



何でもできる何でも屋さんが頑張ると、

その人はだんだん道具に近づいていく。

道具は壊れるまで使い潰され、

壊れたら舌打ちされて捨てられる。


なんでも頑張ることは大事なのだけれど、

どこかでたぶん、自分は何を頑張り、

同時に何を「やらない」のかを考えないといけない。


自分は何者であるのか、「何でないのか」、

整合のとれた自己紹介ができるようになりたいなと思う。



◇◇◇転載元/「レジデント初期研修用資料」
『制約を身につける』@medtoolz
https://medt00lz.s59.xrea.com/wp/archives/1429

—-


さて、いかがでしょうか?

” なんでも頑張ることは大事なのだけれど、
  どこかでたぶん、自分は何を頑張り、同時に
  何を「やらない」のかを考えないといけない ”

皆さんもぜひ、自分が「やらない」ことについて、
立ち止まって考える時間をとってみてください。

にしても、なににしたって
「やりすぎ」じゃなく「ほどほど」が一番ですよね。


さて!6月も終盤。東京近郊では突然の雷雨に見舞われたりと
天気が安定しない日々が続いていますね。雨って憂鬱だな~と
考えていても仕方がないので、話のネタがないか調べてみました。
するとどうやら、日本には古式豊かな「雨の呼び名」が何種類も
あるとのこと。驟雨(しゅうう)・肘かさ雨(ひじかさあめ)・
篠突く雨(しのつくあめ)・怪雨(あやしあめ)・外待雨
(ほまちあめ)・・・うん、ちょっとほっこりします。
雨の日も、晴れの日も、HLYWDでは皆さんのお越しを
ほっこり笑顔でお待ちしています!

▼HLYWDに転職相談したいクリエイターの方

個別面談(インタビュー)申込みはコチラ
https://hlywd.co.jp/form_interview.html




pagetop


infomation

HLYWD AGENT

BYND

hlywd blog

tips

コワーカーズエリア

tokyodive

ネタリウム


Copyright(c)HLYWD AGENT JAPAN INC. All Rights Reserved.