オリンピックに湧くはずだった2020年の夏、地球規模で静寂に包まれる事になるとは夢にも思っていなかった。これまで以上に自分の時間と向かい合った緊急事態宣言下、混乱と困惑の最中突如湧いてきたのは動画の世界への興味。正直、この段階では何が作りたいわけでもなく、仕事の幅を広げる可能性があるのではないかという安易な動機でした。

そんな右も左も分からない中、Googleに導かれて目にした、「PC持ち込み、1ヵ月で学ぶ。」のキャッチコピー。簡潔明瞭この上ないフレーズに誘われて、申し込みを完了させた説明会。校舎となる青山一丁目のスタジオ。雰囲気の良い空間に既に受講モードは高まり、スタッフOさんからの説明を受けて即答で入学を決意。

とはいえ、よくよく分かっている自習に不向きな自分の性格、スペック不足のPC、不安要素を抱えて迎えた初回の授業はBYNDを知った1週間後。半ば勢いで飛び込んだ39才での学びの場。そこに待っていたのは予想を大きく上回る充実感だった!

BYND will beyond your expectations.
BYNDは見事に私の期待値を超えてきました。

振り返るよりも、その瞬間がもう少し続く事を望んだ日々の始まり。異なるバックグラウンド、幅広い年齢層、異なる受講動機を持つクラスメイトと迎えた初回の授業。学生時代にも経験していない環境の中で瞬時に感じた没入感。終始目の前のモニターから目を離す事が出来ない中、ふと周りを見渡すとやはり皆そんな表情で画面とにらめっこ状態。BYNDを語る上で避ける事の出来ない先生、ナビゲーターの方々、TAと呼ばれるサポートを行ってくれるスタッフの方々の存在。この鉄壁のフォーメーションが不安、疑問を見事に解消してくれます。

私にとって、何かを学ぶ上で自分のモチベーションを維持し続けていく事はなかなか難しい事なのですが、BYNDの良い所はこのポイントがしっかりと押さえられていること。そして、眠ったモチベーションまでをも引き出してくれること。正直1ヵ月でどれだけのスキルを習得する事が出来るのか?という想いもありましたが、「この1ヵ月で自分の名刺代わりとなる作品を作ってもらいます。」「卒業後には自学習を難なく行える様になります。」初回レッスンのイントロで聞いたこの説明が、まさにその通りとなります。

私はビデオグラファーとモーショングラフィッカーを受講しましたので、2つの卒業作品を作りました。学生時代以降、長い時間を経て再び体験したレポート提出に似たあの感覚。時間に追われる中で大変な事は当たり前ですが、それ以上に感じた充実感。

BYNDでは卒業作品以外にも定期的に課題が出されます。初回のレッスンで課されたのは6secondsの製作。6秒間の短尺とはいえ、この日の朝まで右も左も分からなかった自分にとってはなかなかのチャレンジです。クローゼットに眠っていたカメラを引っ張り出し、真夏の海岸で行った自撮り、狙った構図に居座るおじさんがいなくなるのを待ち続けた河川敷。この6秒の作品にかけた時間と労力が、この先のBYNDライフに本格的に火を点けました。

そんな自分の中に灯った火を鎮火させる事なく、業火と成長させてくれたのはBYNDのみなさんとそのプログラムです。まず、圧倒的に分かり易い授業を行ってくれた、ユーモアと知識と経験で完全武装されたT先生。分かり易い!の一言に尽きます。生徒の理解度に合わせた進行、説明の際の言葉の選び方、先生の経験を通した体験談を交えた、言うなれば為になる少しの脱線 笑。そして何よりも身近な距離で親身に教えてくれる、令和のグレートティーチャーです。言い過ぎだろうと思われた方、一度受講される事を強くお勧めします。

BYNDの強力布陣はまだまだ終わりません。先生の脇を固めるナビゲーターのBさん、Tさん。そのサポート体制は授業の間だけではありません。授業時間以外の質問にもタイムリーに対応してくれます。授業でカバーされていない内容に関してのTIPS提供も行ってくれます。この、授業以外でも自習のフォローアップを手厚く行ってくれる環境は、短期講座だからこそ目から鱗のサポートでした。更に、TAと呼ばれるBYND卒業生の方からなるサポート布陣。卒業生だけに生徒にしっかりと寄り添って授業のサポートを行ってくれます!

そんな手厚いサポートの中、フィナーレとなるWorksPreviewを迎え、クラスメイトの作品に驚嘆し刺激をもらい、後ろ髪を猛烈に引かれながらBYNDを卒業していきます。

このVOICEを書いている今感じる事は、BYNDで得た物を活かすも殺すも全てはこれからの自分次第だという事。鉄壁のフォーメーションが無い今、自習を苦手としている私が動画制作を続けているのは、この受講期間に「楽しさ」を味わってしまったからだと思います。ここに来て自分の作りたい物も見えてきました。ひとまず、当面はBYNDの余韻に浸りながら、プリコンポーズやキーフレームと共にこの動画ライフを満喫していこうと思います。

もしあなたが少しでも動画に興味を持ち、学ぶ事を考えていて、そしてこのVOICEまで足を踏み入れているのであれば、BYNDに飛び込んでみる事をおすすめします。

どうせ学ぶなら楽しい方が良い!最高ですよ。

 

BYNDER: MASAO .M
COURSE:ビデオグラファー/スケッチ・フォー・ビデオ/モーショングラフィッカー/チューン・オブ・モーション(2020 SUMMER / AUTUMN CAMP)
WORKS:ビデオグラファー/モーショングラフィッカー