スケッチ・フォー・ビデオ土曜クラスはこれまでのビデオグラファーに新しいメンバーも加わり、気持ち新たにスタートしました!
初回授業のメインテーマは“音”。ビデオグラファーのクラスでも少し音には触れますが、音のボリュームを細かく調整したり、ノイズを除去したりするような作業を実際に一緒にやってみるという授業はないので、”音もきちんと録りたい””美しく聞かせたい”と思う方には+αの受講とってもおススメです。
今回のJOGTIMEは自分の好きな音、音楽について。私が一緒にお話した小松さんはイタリアワインのお仕事をしていて自転車が趣味(趣味といってもかなり本格的!!)という方なのですが、今回新たに分かったのは“とても耳が良く音が好き”だということ。好きな音についてお話しし始めたら、色んな音が出てくること出てくること…!自転車のラチェット音、ワインを注ぐ音、コルクを抜く音、お店の中のお客さんの声や音、雪を踏む音、テレビの笑い声…お話を聞いているだけでワクワクしました。年末年始は少しだけゆっくりできそうなので、日常生活の色んな音に耳を済ませて過ごしてみようかな。
まず始めに、様々なマイクやレコーダー、ヘッドホン、ケーブルについてデモを交えながら教えてもらいました。それも、低価格帯と高価格帯と2種類以上例を挙げてくださるところがBYNDは親切!カメラについているマイク機能はオマケのようなものだそうで、音が必要な動画を撮る場合はやはり機材を揃えてきちんと別途録る必要があるそうです。
私は職業柄自宅で自分のナレーションの編集・整音をすることもありますし、音の仕事に関わっているつもりでいましたが(笑)意外と知らないことが沢山。特に、TV局時代ロケでいつも見ていたガンマイクを上下から差し込むようにするのは、画面に映らないようにしているからだと思っていたら、ガンマイクは録りたい人の声の先の音まで拾ってしまうからガンマイク→人→地面/空に向けていたということを知り、ちょっとしたことですがなんだか感動しました。(笑)
つづいては、「音の力」「音源種類」「音圧・音高・音色」などについて。音は脳内イメージを促進してくれるものであることや、音の高低がどういう波形で表現されるのか、音の単位などについて学びました。中でも、“音色”についての説明の中でヴァイオリンとフルートの音を識別できたり、私が発音する「あ」と友人が発音する「あ」を違うものと認識できるのは、それぞれの音の波形サンプルが頭の中で認識されているからなんですって!無意識にやっていると思うと、不思議ですよね。
その後は、実際にPremiereのオーディオトラックミキサーを用いて音処理について実践していきました。聞きやすと言われるオーディオレベルに合わせて調節したり、いい感じにノイズを消してくれるクロマノイズ除去、人の声の特徴に合わせて一番魅力的な音を活かす用に調整するグラフィックイコライザー、リバーブ除去などを手を動かしイヤホンで確認しながら学習。触っていて時に面白かったのは「パンニング」。左右のバランスを整えることで、音に奥行きや動きを出してくれるのですが、これまで見てきた動画の音楽はこうやって移動の表現をだしていたのだなぁとまた一つ映像を見る新たな視点を手に入れることができましたね。
ラストは、WORKとしてサンプル動画(スケートボードをする男性の動画)を目指して、与えられた音素材を映像に貼り付けていく作業でした。映像に合わせて街の車の音やスケートボードが滑る音、犬の声等を張り合わせていく作業なんですが、バランスを見たボリューム調整や入れるタイミングなどがとても難しい…!想像力がかなり必要な作業です。作業後に改めてサンプルの完成動画を見ると、より映像に奥行きや臨場感を感じ取ることができました。
まさに、そんな映像音の世界を楽しめる映画が今公開されているんですって!「ようこそ映画音響の世界へ」という世界的な映画音楽に携わっているプロたちがどのようにして音を作っているのかを知れるドキュメンタリー。あの映画のあの音はこうして作られていたんだ、車の音だと思っていたものが実は全然違うものの音だった…?!などビックリすることが満載の映画だそうですよ。私も音に携わる仕事をしているので見に行ってみようと思います。 私も普段ナレーションを録るときにBGMに合わせて調整していくように、音は映像のストーリーを作ってくれます。実は、過去にナレーションだけでBGMをも奏でることができた瞬間に遭遇したことがあるんです。(ちょっと不思議な現象なので上手く伝わっていないかと思いますが…)声だけで音楽をも奏でられるような表現力のあるナレーターになっていきたいなぁと改めて感じた非常に充実した授業でした。
この日のランチは、なんと2段弁当!自分では買わないプチ贅沢なランチを味わえるので本当いつも楽しみなんです。(笑)お弁当の宅配の方がいらしたときから実はソワソワしています。来週は何かな〜??
(Writer:受講生・石井しおりさん)