こんにちは。
とうとうBYNDで受ける最後の授業です。
私はこの日、初のオンライン受講でした。
始まる前に資料を全てダウンロードし、本日使うプロジェクトも全部リンクを繋げ、10時半頃からyoutubeも表示し、万全の体制で挑みました。
振り返ればこの6週間、前日から東京に行って、もしくは岡山から始発でと、BYNDにたどり着くだけでもドラマティックだったのですが、自宅で受けられるとはなんと余裕があることでしょう。行けないことはとても残念でしたが、体が楽なのは間違いなく、ベストコンディションで授業を受けられるのもまた楽しみでした。
オンラインの授業。以前大学の非常勤講師をコロナの時期に一年やったので、やった記憶はあれど受けた記憶はないのですが、なんだかとても新鮮でワクワクします。皆に会えないのは寂しいけど、もう既に気持ちが繋がっている気がして、会えなくても温かい。大丈夫。ふしぎな安心感の中授業が始まりました。
セッティング的にはノートパソコンを2台置いて、小さい方のパソコンで授業を見、大きい方で実習するやり方にしました。写真を撮っておけばよかった、全く気が回らなかったです。
本日の講師はタスク先生。一週間ぶりです。久しぶりに会えた気がしてなんだかとても嬉しい気分。チャットするとすぐに返してくれるので、これはこれでとても良い。新鮮な気持ちで授業がスタートしました。
1限目
整音とはどういうことかを軸に授業はスタートしていきます。
最初に小ネタとして教えてくれたのは、個人的に理解しておきたかったオフライン編集、オンライン編集という意味。聞いたことがあった言葉でしたが理解しておらず、ネット上でやるのか、ネット上でなくデスクトップでやるのか、という意味かと思っていた私。
でも正しくは、
先に使う画を決め、ざっくり編集したもの(演出に関わるもの)→オフライン編集
(昔はテープが劣化してしまうため、何度もダビングできなかったので、先にこういう作業をした)
その後、細かい編集や効果を入れながら仕上げる作業(技術に関わるもの)→オンライン編集
というそうです。タスク先生いわく、この順番で制作していくのが望ましく、オンライン編集の段階にいるのに、もう一度オフラインに戻ると混乱する、演出→技術の順番を守って作ることが大前提とのことでした。
オフライン編集は写真で言うところの「セレクト」のような感覚でしょうか。言葉に釣られて全然違う意味だと思っていました。なるほど、戻りたい気持ちはわかりますがキリがなくなるので、やはりその時その時集中力を持ってオフライン編集、オンライン編集に臨むということなのだと思いました。
いよいよサウンドデザインへ。
本日は実習が中心。配られた教材を使ってサウンドデザインを実践していきます。新しいプロジェクトを立ち上げフッテージとサウンドを配置し、早速使用する音楽の微調整の仕方を細かく教えていただきます。
2限目
オーディオトラックミキサーを触りながらサウンドデザインを学んでいきます。スケートボードの滑ってくる動画に合わせて用意いただいたのはBGM、交通音(車の音)、環境音(公園の音)。そのすべての音量を足して、音が割れない数値を目指して全体の音量を決めていく。まさにサウンドデザインですね。
そして絶対に教えていただかないと巡り会わなかった場所、スロット。オーディオミキサーの左上のぽっちを開くと現れる「スロット」。どうしても作業をしながらyoutubeを見ているので、一瞬見逃すと、それどうやって表示するの?」とあたふたしてしまいます。
モタモタしてるうちにyoutube上では全然違うフッテージが開いている。。それがオンラインのちょっと辛いところかもしれません。時に3兎くらい追わないといけない時があります。チャットを打ってる間にまた違うことが始まったりするので、オンラインの時はバタバタせず、わからないことは後で見返すとして、今起こっていることに集中することをお勧めします。音声の悪いフッテージに対して、スロットを使ってリカバーする方法を色々教えていただきます。そして本日のキラーワード。「パカパカチェック」
かけたエフェクトが適正値かどうか、エフェクトをオンオフして確認することをタスク先生語録では「パカパカチェック」と言います。メモに書いてあっても目立つワード。全てを一気には理解できないので、いつかパカパカチェック、やることにしましょう。
そしてあっという間にまた元のスケートボードのプロジェクトへ。追加でスケートボードの滑る音を入れていきますが、入れる前にメインの「ガッ」という車輪の音をマーキングしてから投入。それだけで随分手間も減ります。タスク先生の授業は随所にそんなプロのテクニックが散りばめられており、すごい知識を教えていただいていると思う反面、頭と手が全く追いつかず、やはりブログを書かせていただいて反芻、復習する機会がありよかったです。
そして私が森下倉庫でのインタビュー動画を作成する際に手こずったタイムライン上での音楽のボリュームの音量の上下のやり方へ。すごい、簡単!こんなことであんなに手こずっていたとは。若干成長も感じつつ、午後のイコライザーに向けて準備をし、1人でのランチタイムです。
皆のランチは芸能人御用達と名高い四谷のオーベルジーヌのカレー!ウィキペディアには2024年11月24日に四谷本店を閉店、12月1日より新宿御苑近辺に移転オープン予定とあったので、今後は食べられない四谷からの貴重なランチでしたね。皆から感想をもらいました。
Mさん・辛いのに甘い、お家では絶対作れない系の美味しいカレーでした。
Oさん・最初甘くて後からスパイスが効いてくる感じ、チキンカレーを食べましたがお肉が大きく食べ応えありました。
と、大満足だったようです。羨ましい!!ちなみに私のランチはバナナのみでしたw。東京駅に売っているようなので、いつか私も食べてみたいです。
3限目
サウンドデザインの深掘り、コンプレッサー、イコライザー、リバーブ。この三つを軸に我らが文田先生の出演するインタビュー動画を使ってもっと細かい調整について学んでいきます。
細かい技術を書き始めるとかなり専門的になるので、ここは私の感想を。映像や写真といった見えているもの、そして見えることはない音も、考え方は共通することが多く、どこを見せたい、何を感じた、などをより際立たせるとさらに内容が伝わりやすくなることを学びました。動画では、映像だけでなく音も同じくらい大切なのだと知りました。画の世界はずっと意識してきましたが、音に関しては自分は無関係だと思っていたので、もっと感覚を敏感にしていかないと作れな いのだなぁと感じました。
現状私のようにまだまだ何もできなくてもここまで学べると、ファイナルワークを作成することにとても影響があると思います。実際、このブログを書いているのは既にファイナルワークを完成させ、発表も終わった後なのですが、このスケッチ・フォー・ビデオでやったことまで反映させられたかと言われれば、今回はそこまでの技術は使わずできる限りの学びを反映し、作りたかったものに近づける、という考え方で進めました。あまりにも技術にこだわると、カチカチして作りたかったものがわからなくなりそうな気もしたからです。
本当は技術があれば技術を使ったものづくりができてもっとクオリティが上がるのだろうなと思いました。そのためのファイナルワーク作成ですものね。なんでも簡単にできるようにはなりません。
4限目
そしてとうとう最後の授業。
本日2個目のキラーワード。「エア音」。何度も繰り返しおっしゃっていたので、どれほど大切なのか、とても伝わりました。これから私も仕事でインタビューなどを撮っていきたいので、エアを撮っておくこと、絶対忘れません。
スケートボードの映像に滑る音を入れていく作業。左から右へ移動していく時には音も同じように動いていく。スケートの音を映像に合わせてのせていく作業は自分がスケボーをやっているような擬似感がありとても楽しかったです。タスク先生がおっしゃっていた「知識を知ると、技術に気づき始める。そうするとそういった知識のある人を唸らせるものを自分たちは作らないといけない」と言う言葉がとても胸に響きました。
そしてファイナルワークを作るにあたって最後にタスク先生がくれた言葉。
「自分の世界を見せて欲しい」
人それぞれ見えている世界が違うので、臆することなく動画で表現して通してコミュニケーションを取ろう。そんな素敵な言葉をくださいました。私もすべての授業を終え、改めて今回通えて学べてよかったな、と思いました。
今までずっとわからなかったこともたくさん理解できたし、武器が増えた、というか翼が生えた、というかそんな気持ちでいます。自己流や、友人に聞いてもなかなか理解できなかったこともしっかり教えてもらえたし、知りたいことを学ぶ力も手に入れられました。やっとスタート地点に立てた気分です。これから学ぶべきことはたくさんあります。何より作品作りは楽しい。みんな の作品を見るのも楽しい。これから映像の現場で働けるように自分自身もっとできることを増やしていこうと思います。
ファイナルワークを作るクラスメート。よくこんな細かいカットを思いつくなぁと思うくらい、たくさんのカットを撮ってました。画もカッコよくて本当に凄い!
(Writer:受講生・藤村ノゾミさん)