スケッチ・フォー・ビデオ|Vol.1
 
講師:山本輔(たすく)先生
ナビゲーター:大野さん
サブナビゲーター&カメラ:なつさん
 
<今回の授業の流れ >

0|挨拶

▼ 挨拶
・スケッチ・フォー・ビデオの説明
・スケッチ・フォー・ビデオの目標
・自己紹介
 
1|ディスカッション

▼ 演出ってなんだ?
 
・デザインされた名刺とは何か…
・栄養失調と肥満
・余剰と不足がないこと
・「計算された遊び」を入れる
・総合的なまとまり
・そのためにやるべきこと
 
2|ディスカッション

▼ Mission1 – 駄目出しをせよ! 
・2人ペアで一つの映像を見て駄目出しする部分を洗い出す

▼ 自分が好きな映像の好きなところを説明する
・2人ペアで自分が好きな映像の好きなところを相手に説明する 
 
3|グループワーク

▼ Mission2 – 構図・カメラワーク・照明で映像を作る
・構図のポイント
・カメラワークのポイント
・照明のポイント
・構図・カメラワーク・照明それぞれ担当をつけて撮影する
 

どーも!
 
夏キャンプでビデオグラファーとモーショングラフィッカーのブロガーを務めさせていただいた齋藤です。

ちょっと期間があきましたが、ビデオグラファーのオプションコース「スケッチ・フォー・ビデオ」のクラスもブログを担当させていただきますね!よろしくどーぞ。
 
毎度、最初はクラスの説明と自己紹介からスタート!

 
01(受講クラスと普段の活動、そしてどんなことを学びに来たかなどを話しています…)


スケッチ・フォー・ビデオの目標は、
「意図を持って動画を演出〜制作できるようになる。」
さて、早速どんな授業だったか早速見ていきましょう!


1|ディスカッション

▼ 演出ってなんだ?
 
1コマ目は演出とは何か?を、「プロとアマチュアの演出の違い」というテーマで数名のチームに分かれてディスカッションしていきました。

 

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例えば、ディスカッションで出てきた内容はこんな感じ…

・プロの映像は「受け手がどう受け取るか」を理解して作っている

・音と映像があっている。プロは考えている。ビギナーはそこまで考えていない。

・プロは無駄なシーンがなく飽きさせない(逆説:映像に飽きるとき、尺が長い。必要ないテロップが出ているとき)

・カットによって明るさの調整ができていない。

・起承転結がある。相手が興味持ったり、理解が深まったり、流れがある。

・ビギナーはまとまっていない。垂れ流し状態。受け手がどう受け取るか。
 

などなど。

「受け手がどう受け取るか?を理解して作っている」ということに関しては、各チームから出てきた意見でした。
 
そんなディスカッションを終えて、輔先生はプロとアマチュアの演出の違いについてこうまとめていました。
 
「クライアント(or自分)が求める統一された世界観を達成すること」
 
なるほど。「統一された世界観を達成すること」というのはいろんな意味が詰まっていますよね。
 
なかなか一言で表すのは難しいことでもあるかと思いますが、こうやって自分たちが何をしているのか?を根本から考える時間って、仕事が回り始めるとなかなかできないことなので、大事な時間だなと感じました。
 
そして、他にも演出について輔先生が教えてくれたことを箇条書きで書いてみると…

・デザインされた名刺とは何か
 伝えたいイメージを文字(紙)で伝えることができる
 
・栄養失調と肥満(スマートとは何か…)
 必要な表現はいるけど、必要以上のアピールはいらない
 
・余剰と不足がないこと

・「計算された遊び」を入れる

・総合的なまとまり
 1)  複数のレイヤーがリンクしている
 2)  音と絵のリズムが一致している
 3)  テロップと撮影素材の構図が一致している
 4)  ナレーションと画面が一致している

・そのために、やるべきこと
 1)一つ一つの項目において、無駄を左舷すること、不足をなくせること
 2)それを「ミニマムワーク」において実現可能にすること
 3)それをハイスピードに達成して、遊びを入れる余裕を作ること
 
という内容でした。
 
映像を作る上でしっかりと演出することが、どれだけ映像に力を吹き込むかを理解できた時間だったと思います。
 
2|ディスカッション

▼ mission1 – 駄目出しをせよ!

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2コマ目は映像(BYNDのオフィス紹介の動画)を見て駄目出しをするという内容。
 
輔先生がツッコミどころ満載に作ってくれたのでわかりやすかったのですが、終わってみると気づいていないところもありました。
 
皆んなから出たツッコミと改善方法は…


・手ぶれ|ブレブレ>三脚を使う
 
・照明|全体的に暗い>撮る前にライティング、編集時に明るさを調整する
 
・内容|女性の絵が多くて、オフィスの絵が少ない>オフィスの絵を入れる
 
・テロップ|細くて見えづらい、長体>ゴシック系の太い文字を使う 
 
・テロップ|読み切れない、左から出てくる、2行になっている、止まった後の尺が短い、カットがわりのタイミングも合っていない
 
・見えたら嫌なものがたくさん映っている。コンセント、机の下、ケーブル、扇風機>小道具を整理する、片付ける、被写界深度
 
・内容|明るく楽しい職場と言って、ここの会社に入りたいと思わせる魅力がない>会社の魅力をはっきりさせて、一つ一つのカットを作り直していく。昼間に撮影する、一緒に働いている人たちのカットを入れる
 
・BGM|全体的にBGMのバランスが悪い。ノイズが沢山のっている>ノイズリダクション、バランス補正

・映り込みがある
 
・文字|オフィスの紹介の文字の場所が中途半端、カーニングもできていない>中央にする
 

などなど。満載ですね 笑


▼ 自分が好きな映像(作品)のどこが好きかを伝える
 
続いて、2人ペアで自分が好きな映像(作品)のどこが好きかを相手に伝えるというワーク。
 

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僕が好きな映像はコチラ


CaseyNeistatというニューヨーク在住のユーチューバーの映像ですが、

・伝えたいメッセージがしっかりしている
・テンポがいい
・インパクトのある素材で飽きない
・日本のユーチューバーに多いバラエティ感がいい意味でない
・テロップの入れ方がかっこいい
・全体的な流れがまとまっている
 
という感じで選びました。
僕の好みですが、よかったら見てみてください。


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このワークの制限時間になってしまって好きな部分は一つしか聞けませんでしたが、ペアになった河野さんおすすめの動画はコチラ


・文字の入れ方がかっこいい!
 
僕もこの曲は知っていたのですが、この映像を見たことがなかったので、文字が出てきた瞬間「うおっ」と言ってしまいました 笑(めっちゃカッコイイ!)
 
作業にしたら難しいことはないと思うんですが、この表現をよく思いついたなーって感じですね。やっぱり普段から色んな動画をたくさん見て発想力を鍛えておくのも大事だなーと思いました。


最後に輔先生おすすめの動画


・一貫して逆光
・シーンの変わり目で固定のカットを挟んでいる
・ドリーをするときの素材の配置(奥行き)
・照明|同じ空間に違う色を入れて空間の広さを演出
(もっと沢山出てたけどメモ忘れちゃいました!汗)


お昼ご飯を挟んで、3コマ目に移る前に輔先生から補足の内容。
ビネット、ライトリーク、グリッジについて。

▼ ビネットとは?(トンネル効果)
 
・周囲に暗部ができていて暗くなっている絵
・撮影で失敗しちゃった時によく使う
・あくまでも回想シーンなどで使う、メインで使うことはない
・ビネットが入るのは広角レンズの時に入りやすいので、あえて使う場合の使い方も考える
 
▼ ライトリークとは?

・キラキラ、もやもや光る演出
・フィルムを開けた時に発光してしまったことが原因のため、シーンのラストにしか入らないもの
・カットの最後に入っているのが普通

▼ グリッジとは?(デジタルノイズ)

・何かおかしいこと(エラーなど)があった場合に出るもの…
・グリッジが入る意味も考えて入れる

よく映像で使われている効果ですが、その意味合いをちゃんと理解していなかったので、すごく勉強になりました。(変なところで使っていたらちょっと恥ずかしいですね!)


3・4|グループワーク

▼ mission2 – 構図・カメラワーク・照明を演出して映像を作る

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3コマ目と4コマ目は3人チームで、構図担当、カメラワーク担当、照明担当、と役割をつけて映像の撮影を行うグループワーク。
 
順番は、

①BGMを決める
②何カットにするか決める
③撮影
④編集(次回)

実際の撮影に入る前に輔先生から各役割のポイントを教えてもらいました。


▽ 構図担当|

・意図しない限りジャンプカットをしない(何かが動いてない限り)
・無駄なものが写らないように(無駄なスペースが入らない)
・真ん中、1/3、上切るくらいアップなど
・寄り引き、右左、
・全体、頭切る、目元…
・平面的な並びはチープに映る、奥行を作る
・面どり|面を綺麗に写してあげる(そのものが一番綺麗に見える面)


▽ カメラワーク担当|

・カメラを動かすのか照明を動かすのか?(被写体が動かないから)
・フィックス|何かが動かない映像
・パン|カメラを横に振る。動き始めと動き終わりは使わない。もっとも見せたいものに向かっていく、逆の流れは基本的になし。
・ドリー|レールの上でカメラを動かして撮る
・フォローフォーカス|フォーカスを移動する(一番写したいものに向かっていく)
・ズーム|基本使わない(ドラマやPVなどで基本使われない、ズームをしてる時間無駄。バラエティっぽくなる)
・手持ち|意図的に使う場合。意味を持って手持ちをする。


▽ 照明担当|

・照明とカメラのケルビン数を合わせる※当然の設定
・1灯か2灯か3灯か?
・上(1点ではなく全面)からが一番美しい
・レンズの一番近い位置から当てる、真上。(ベーシック)
・ハイライトの演出|トレース紙や間接照明など
・影|斜め45度上立体定期になる
・影|人間の顔の場合鼻が「の」の字になるのが美しい
・バックライト|前からライトを当てつつ見せたいものだけにバックライトを当てることで、他の被写体と分離させる
 
以上のポイントを踏まえていざ撮影へ!


09(わ、なんか面白い配置。)



10(iPhoneも活躍!)


11(照明が当たると雰囲気が変わりますね。)


12

13(どんな絵になるんだろ!)


14(僕たちのチームは配置に苦戦中。)


ということで、今回撮影した素材を次回編集していきます。お楽しみに!

ちなみに、今回もいろんな業種の方が参加しています。テレビディレクター、広告代理店制作部主任、スキーヤー(僕です)、デジタルマーケティング、テレビ通販、グラフィックデザイナー、中学生、などなど…

同じような業種で動画編集学んでみようかと思っている方の参考になればと思います。
 
(Writer:受講生・斎藤勇洋さん)