大人になると「学生時代は楽しかった。あの頃に戻りたいなぁ……」と思う場面が多々あります。まさか37歳になって、そんな思いがちょっぴり叶うとは思わなかった。いわゆる青春である。2020年のBYNDサマーキャンプで僕は青い春ならぬ、青い夏が訪れた。

きっかけは、一緒にお仕事をしているカメラマンさんとの何気ない会話。「動画の学校に通ってたんですけど、おもしろかったです! 交流もできたし、そこから仕事も広がって……」。と、いいことづくし。

世はコロナ禍の真っ只中で、先行き不安な時期。フリーランスで雑誌やWebの編集・ライターをしている僕としても、安定して仕事できているが、いつ何が起きるかわからない。一寸先はハプニングなんて、アントニオ猪木は言っていたが言い得て妙。

動画コンテンツが注目を集め、この先増えることが明白な世の中。武器をひとつでも多く持って、混沌の時代をサバイブする。そんな今こそ攻めるとき!とBYNDの門を叩くことにしました。

動画編集ができればいいとビデオグラファーコースのみ受講の気持ちで、説明会に行くも、モーショングラフィックにも興味がフツフツ。気づけば、モーショングラフィッカーのみならず、ワークスリフト講座も受講するコンプリートパックAを選択していました。結果的にこの判断が自分にとって最良の選択だったことになるのでした。説明くださったOさんに感謝!

そうして3ヶ月に及ぶ長い夏がスタート。授業は1日に70分×4コマとかなり濃密。モーショングラフィッカーでは、先生のデモンストレーションを見て、こんなことができるのか!?と驚きながら一緒に手を動かしてみると……なんということでしょう~。キッチリ図形や文字が動かせるようになっているのです。

昼休みに弁当を食べて、そのあとの午後の授業では睡魔とも戦いながら受講(これもまた学生時代を思い出す)。終わる頃にはぐったりしますが、自分がスキルを習得している実感があるので、それを上回る充実感があります。

週によっては課題が出されることもあります。正直キツいです。仕事しながらは大変です。泣けてきます。でも、課題があるおかげでAfter Effectsに触る時間を作り、作りたいものを完成させるために自主勉強をし、授業の復習をする。理にかなってる。まんまとBYNDの手のひらの上にのせられているのです。このプロセスこそ、BYNDの素晴らしさだと思います。

そして、課題発表。同級生のクオリティの高さにただ驚くばかりです。ちょっぴり凹みます。それでも、先生やナビゲーターさんが講評のときに褒めてくださる。そのあとにアドバイスをいただける。普段仕事で褒められることが少ない僕にとっては、それがやる気を引き出してくれるのです。

モーショングラフィッカーのあとに受けたビデオグラファーでは、プレミアを使った編集方法だけでなく、映像表現や音楽・音声にまで派生。BYNDは本気で動画クリエイターにしようと真正面からぶつかってくれます。内容の濃さは“動画学校系の二郎系”と言っていいでしょう。それなのに、名物講師T先生は話を脱線します。でもそれが最終的に伝えたいことにつながっているんですから、カイザー・ソゼもビックリです。

説明会でOさんがおっしゃった通り、僕のようにモーショングラフィッカー、ビデオグラファーの順番で受けられることをおすすめします。操作方法は前者で学ぶAfter Effectsの方が難易度が高いのと、動画自体のクオリティを上げるアニメーションスキルを先に習得できるので。

僕は今の所、まだ動画の仕事をゲットできていません。今仕事をしている関係各所でことあるごとに「動画勉強したんですよ!」と話をし、種を撒いています。いつかその花が咲くことでしょう(他力本願)。そのときのために、自分自身に水を与えないといけません。日々の業務に追われてソフトを触らなくなりがちですが、幸いにも同級生たちが卒業後も勉強会を開いてくれています。この同級生との学び、交流こそが、冒頭に書いた学生時代に戻れたような気にさせてくれた最大の要因です。

授業でわからなかったところを聞きあったり、情報をシェアしたり。また、異業種同士でする仕事の話も刺激的で自然と交流が増えていきました。今では貴重な財産です。

ナビゲーターのBさん、Tさん、指導いただいたH先生、T先生、TAのSさん、Nさん、そして授業をご一緒させていただいたみなさま、最後に、“週末学生”を全うさせてくれた家族に感謝をこの場を借りて送りたいと思います。ありがとう!

こんな青臭いことが平気で書けちゃうくらい、熱量を持って取り組めた2020年の夏。コロナという相当なインパクトがあったけどそれに負けないくらい、一生に残る忘れられない夏になりました。

今受けようか迷っているなら、飛び込みましょう! きっと青い夏(季節は受ける時期によってに異なります)が待ってますよ。

 

BYNDER: SEIKI .E
COURSE:ビデオグラファー/スケッチ・フォー・ビデオ/一眼動画シューティングキャンプ/モーショングラフィッカー/チューン・オブ・モーション(2020 SUMMER CAMP)
WORKS:ビデオグラファー/モーショングラフィッカー